進行固形癌患者を対象としたBI 765179単剤投与及びezabenlimab(BI 754091)併用投与の非盲検第I相用量設定試験

治験

目的

本第I相試験の主要目的は,BI 765179を単剤投与及びezabenlimabと併用投与したときの最大耐量(MTD)を決定し,進行及び/又は転移性固形癌患者を対象とした併用投与のさらなる開発のための推奨拡大用量(RDE)を決定することである。

その他の目的として,BI 765179の安全性及び忍容性を評価し,薬物動態及び薬力学的特徴を明らかにし,予備的な臨床的活性の指標を評価する。

基本情報

募集ステータス
募集前

対象疾患

フェーズ1

参加条件

性別

男性・女性


年齢

18歳 以上上限なし


選択基準

コホート

1. 局所進行切除不能又は転移性固形癌患者のうち,標準治療施行後に治療抵抗性を示すか標準治療が適応でない患者

2. 以下のFAP高発現が予測される癌腫:

– 非小細胞肺癌(NSCLC)

– 胃癌

– 食道腺癌又は扁平上皮

– 膀胱尿路上皮癌

– 口腔扁平上皮

– 皮膚悪性黒色腫

– 肝細胞癌

– 膵臓腺癌

– 結腸直腸癌

– 悪性胸膜中皮腫

– 子宮頚部扁平上皮

– 卵巣癌

3. 同意取得時に18歳以上,又は同意の法定年齢が18歳を超える国ではその年齢以上の患者。

4. 治験への参加前に,ICH GCP及び現地の法律に従い,署名と日付を記入した文書による同意(IC)が得られた患者。

5. 改変RECIST v1.1に基づくCNS以外の測定可能な病変が1つ以上ある患者。

6. 米国東部癌共同研究グループ(ECOG)PSが0又は1。

7. 以下に示す十分な肝・骨髄・腎機能が保たれている患者:

表3.3.2: 1 十分な肝・骨髄・腎機能

血液:

好中球絶対数 ≥1.0 × 109/L(≥1.0 × 103/µl又は≥1.0 × 103/mm3)(直近3週間以内のG-CSF支持療法なし)

血小板 ≥100 × 109/L(≥100 × 103/µl又は≥100 × 103/mm3)

ヘモグロビン ≥9.0 g/dL又は>5.6 mmol/L(適格基準を満たすための赤血球輸血は許容する)

表3.3.2: 1 十分な肝・骨髄・腎機能(続き)

肝臓:

ビリルビン ≤1.5 × 基準値上限(ULN)(ジルベール症候群患者は<2 × ULN)

AST及びALT ≤2.5 × ULN,又は肝転移を有する患者では≤5 × ULN

腎臓:

クレアチニン<_1.5 × ULN。クレアチニンがULNの1.5倍以上の場合,eGFR(推定糸球体濾過量)が30 mL/分/1.73m2以上(測定又はCKD-EPI式で算出,日本人の場合はCKD-EPI式日本語版)であれば適格である。

凝固能:

PT及びaPTT 抗凝固薬を一定用量で使用している場合を除き,<_1.5 × ULN

8. 男性又は女性。妊娠可能な女性(WOCBP) 及び子供をもうけることができる男性の場合,ICH-M3(R2)に従い,一貫して正しく使用した場合の不成功率が年間1%未満と低い,極めて効果の高い避妊法を使用する意思及び能力がある患者。これらの避妊法は,治験中及び治験薬最終投与後少なくとも6カ月間使用しなければならない。これらの基準を満たす避妊法の一覧を,同意説明文書に記載している。

9. 脳転移がある患者は,以下の基準をすべて満たす場合に適格とする。

●脳転移が適切に治療され,治験担当医師が安定していると判断した。

●脳転移に対する放射線療法又は手術が,BI 765179初回投与の2週間以上前に終了している。

●ステロイドを少なくとも7日間使用していない(生理的用量のステロイドは,過去4週間一定であれば許容される)。

●抗てんかん薬を少なくとも7日間使用していない。

Back-fillコホートのみ:

10. 投与前及び投与中の必須の新鮮腫瘍生検生検生検検体を提供することについて同意し,同意書(IC)に署名した患者。

11. 投与前及び投与中の必須のペア生検を実施できる病変(RECIST v1.1に定義されるCNS以外の評価可能な標的病変とは別)が1つ以上ある患者。


除外基準

1. 現在,別の機器又は薬剤の治験に参加中の患者。

2. 本試験で治療される癌以外に,過去2年以内に癌の既往歴又は合併がある患者。ただし,以下の癌は除く。

– 有効な治療が施行された悪性黒色腫以外の皮膚癌

– 有効な治療が施行された子宮頚部上皮内癌

– 有効な治療が施行された非浸潤性乳管癌

– 「局所治療」により治癒したと考えられる,有効な治療が施行されたその他の癌

3. CD137を標的とする薬剤による治療歴

4. 軟膜・髄膜疾患又は疾患による脊髄圧迫を有する患者。

5. 抗凝固薬を投与中であり,医学的に必要な場合(生検など)に安全に中断することができないと治験担当医師が判断した患者。

6. 前治療の毒性が持続し,CTCAEグレード1以下に回復していない患者(ただし,脱毛症,CTCAEグレード2のニューロパチー,無力症/疲労,補充療法によりコントロール可能なグレード2の内分泌障害を除く)。

7. 免疫不全と診断された患者。

8. BI 765179初回投与前14日以内に免疫抑制剤の投与歴がある患者。ただし,以下を除く。

– 鼻腔内,吸入,又は外用コルチコステロイドの使用,ステロイド局所注射(関節内注射など)

– 生理的用量10 mg/日以下の全身性コルチコステロイド(プレドニゾン又は同等の薬剤)

– 生理的補充量のコルチコステロイド

9. 癌に対する前治療

– BI 765179初回投与前3週間以内又は半減期の5倍の期間以内(いずれか短い方)に他の抗癌剤の投与を受けた患者

– BI 765179初回投与前2週間以内に全脳照射を含む広範な放射線治療を受けた患者。

10. BI 765179初回投与前28日間以内の大きな外傷又は大手術による創傷の治癒が不十分な患者,又は治験参加中に大手術(股関節置換術など)が予定されている患者。

11. 冠動脈血行再建(ステント留置,心臓バイパスなど)の既往又は予定がある患者

12. 治癒しない慢性的な創傷/損傷

13. 全身治療(コルチコステロイド又は免疫抑制薬)を要する活動性自己免疫疾患を有する患者,又は自己免疫疾患の既往歴が確認されている患者。ただし,尋常性白斑,回復した小児喘息/アトピー,脱毛症,又は全身治療を必要としない何らかの慢性皮膚疾患を有する患者,安定した量の甲状腺ホルモン補充下にある自己免疫性甲状腺機能低下症を有する患者,及び/又はインスリン安定投与下でコントロールされた1型糖尿病の患者は,治験担当医師が適切かつ安全であると判断すれば組み入れてよい。

14. 肺線維症を有する患者。

15. 肝硬変を有することが確認されている患者。

16. 腎線維症を有する患者。

17. 胸水に対し硬化剤による治療が必要な患者。

18. HCV感染の既往歴があり,以下の基準のいずれか又は両方を満たす患者。

– 抗ウイルス薬による根治的治療が完了していない。

HCVウイルス量が定量限界を超える(HCV RNA陽性)患者。

HCV療法中であり,HCV RNAが定量下限未満の患者は参加可能である。

19. 活動性疾患を伴う慢性HBV感染症患者で,抗HBV療法の基準(地域/治験実施医療機関の基準)を満たし,治験薬投与開始前に抑制性抗ウイルス療法を受けていない患者。

20. ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染の既往歴があり,以下の基準を1つ以上満たす患者。

– CD4陽性細胞数が350個/µL未満

– ウイルス量が400コピー/µL超(各実施医療機関での測定)

– 抗レトロウイルス療法を受けていない。

– 治験薬投与開始前4週間未満の期間中に,確立された抗レトロウイルス療法を開始している。

– 治験薬投与開始前12カ月以内に,AIDS関連日和見感染症の既往歴がある。

上記の基準のいずれにも該当しないHIV感染歴のある患者は参加に適格であるが,HIV/感染症専門医により治療中であるか,組入れ前にHIV/感染症専門医を受診する必要がある。

21. 治験実施計画書の要件を遵守する見込みがない,又は予定通りに治験を完了する見込みがない患者(慢性アルコール乱用,薬物乱用,又はその他の状態により被験者として信頼し難いと治験担当医師が判断した場合など)

22. 重篤な合併症又は医学的状態により治験の要件の遵守又は治験薬の有効性・安全性の評価に影響を及ぼすと考えられる患者。例えば,治験参加又は治験薬投与に伴うリスクが増大する可能性のある神経疾患,精神疾患,感染症,活動性潰瘍(消化管,皮膚),臨床検査値異常などがあり,治験担当医師が治験への参加が適切でないと判断した患者。

23. 併用制限薬(4.2.2.1項参照)又は本試験の安全な実施を妨げる可能性があると考えられる薬剤の使用を継続する必要がある,又は継続を希望する患者。

24. 本試験での治療歴がある患者。

25. モノクローナル抗体に対し重度の過敏症反応の既往歴がある患者。

26. 何らかの治験薬又は類薬,又はそれらの添加物に対するアレルギーの既往歴がある患者。

27. 妊婦,授乳中,妊娠している可能性のある,又は治験中若しくは治験薬最終投与後6カ月以内に妊娠又は授乳を計画している女性

28. 間質性肺疾患の既往歴(現病歴を含む)を有する患者

治験内容

介入研究


主要結果評価方法

 MTD:MTD評価期に真のDLT発現率が33%以上となるリスクが25%未満の最大用量と定義する。MTDは,MTD評価期にDLTを発現した患者数により評価する。DLTはCTCAE v5.0によりグレード分類する。DLTの定義は5.2.6項,MTDの決定方法の詳細は7.2.3項を参照のこと。

 MTD評価期にDLTを発現した患者数。


第二結果評価方法

 投与期にDLTを発現した患者数(投与群ごと)

 両投与群のBI 765179初回及び反復投与後の以下のBI 765179のPKパラメータを評価する。

– Cmax(,ss)

– AUC0-504(,ss)

利用する医薬品等

一般名称

BI 765179


販売名

なし