企業治験
成人の再発性または難治性多発性骨髄腫(RRMM)患者に対する治療法の比較試験:ポマリドミド・デキサメタゾン併用によるイサツキシマブの静脈内投与と皮下投与の比較
目的
本治験は、RRMM患者(前治療歴あり)を対象に、イサツキシマブの投与方法を比較する試験です。被験者はランダムに2つの群に分けられ、1つは皮下注射、もう1つは静脈内投与を受けます。治療の継続は疾患進行や有害事象などの理由で中止されることがあります。
対象疾患
参加条件
この治験に参加するための条件は、18歳以上の男性または女性で、多発性骨髄腫という病気で過去にレナリドミドやプロテアソーム阻害剤を含む治療を受けたことがある人です。また、血液検査の結果が一定の基準を満たしている必要があります。ただし、18歳未満の患者や、他の病気を持っている患者、妊娠可能な女性などは参加できません。治験に参加する前には、さらに詳しい説明がありますので、参加を検討する前に医師と相談してください。
治験内容
この治験は、再発性の多発性骨髄腫を対象として行われています。治験のフェーズはフェーズ3で、主要な結果評価方法は、被験者の全奏効率(ORR)と、治験薬の血液中濃度(Ctrough)の測定です。また、治験薬の投与方法に関する患者の満足度や、治験薬の有害事象の発生率なども評価されます。治験の期間は最長で4年で、被験者の生活の質や医療資源の利用についても調査されます。
AI 要約前の参加条件
介入研究
主要結果評価方法
1. 全奏効率(ORR)
[評価期間:最大約2年まで]
ORRは、2016年国際骨髄腫作業部会(IMWG)基準に基づく独立効果判定委員会(IRC)の評価による厳密な完全奏効(sCR)、完全奏効(CR)、最良部分奏効(VGPR)及び部分奏効(PR)が認められた被験者の割合と定義する。
2. 定常状態での投与前に測定された濃度(Ctrough)
[評価期間:サイクル6Day1の投与前に対応する(各サイクル28日)]
測定されたイサツキシマブの血漿中濃度
第二結果評価方法
1. VGPR以上の奏効率
[評価期間:最長約2年まで]
VGPR以上の奏効率は、2016年国際骨髄腫作業部会(IMWG)基準に基づくIRCの評価によるsCR、CR及びVGPRが認められた被験者の割合と定義する。
2. 投与前に測定された濃度(Ctrough)
[評価期間:4週間、すなわちサイクル2Day1の投与前に対応する(各サイクル28日)]
測定されたイサツキシマブの血漿中濃度
3. Infusion reaction(IR)の発現割合
[評価期間:最長約4年まで]
IR関連の事象が認められた被験者の割合
4. 治験薬投与に用いた注射方法に満足又は非常に満足した被験者の割合
[評価期間:サイクル5Day15]
患者の使用感及び満足度に関する質問票(PESQ)質問票に基づく、イサツキシマブSC及びイサツキシマブIVに対する被験者の満足度の評価
5. 奏効期間(DOR)
[評価期間:最長約2年まで]
DORは、IRCの判定による初回奏効日から初回疾患進行(PD)日又は原因を問わない死亡日のいずれか早い方までの期間と定義する。奏効(PR以上)を達成した被験者のみを対象にDORを算出する。解析カットオフ日前にPD又は死亡が確認されない場合、DORは次の抗がん治療開始前に実施された最終の有効な疾患評価日、又は解析カットオフ日のいずれか早い方で打ち切ることとする。PD又は死亡の前に2回以上連続して評価が実施されなかった被験者は、最終の有効な疾患評価日で打ち切ることとする。
6. 初回奏効までの期間(TT1R)
[評価期間:最長約2年まで]
TT1Rは、ランダム化から、後に確定となった奏効(PR以上)の最初にIRCにより判定された日までの期間と定義する。DORと同じ打切り規則を適用する。
7. 最良奏効までの期間(TTBR)
[評価期間:最長約2年まで]
ランダム化から、後に確定となった最良総合効果(PR以上)の最初にIRCにより判定された日までの期間と定義する。DORと同じ打切り規則を適用する。
8. 無増悪生存期間(PFS)
[評価期間:最長約4年まで]
PFSは、ランダム化日から、IRCにより判定されたPDが最初に記録された日又は原因を問わない死亡日のいずれか早い方までの期間と定義する。IMWG基準を用いて効果を判定する。異常蛋白に基づく進行は、2回の連続する評価に基づいて判定する。PFSは、次の抗骨髄腫治療(実施する場合)開始前のPDを示していない最終の有効な疾患評価日、又は解析カットオフ日のいずれか早い方で打ち切ることとする。PD又は死亡の前に2回以上連続して評価が実施されなかった被験者は、最終の有効な疾患評価日で打ち切ることとする。
9. 全生存期間(OS)
[評価期間:最長約4年まで]
OSは、ランダム化日から原因を問わない死亡までの期間と定義する。解析カットオフ日前に死亡が確認されない被験者については、被験者が生存していることが最後に確認された日又はカットオフ日のいずれか早い方で打ち切ることとする。
10. 無増悪生存期間2(PFS2)
[評価期間:最長約4年まで]
PFS2は、ランダム化日から、次の抗骨髄腫治療開始後にPD(治験責任(分担)医師の評価による)が最初に記録された日又は原因を問わない死亡日のいずれか早い方までの期間と定義する。PFSと同じ打切り規則を適用する。
11. 治験薬投与下で発現した有害事象(TEAE)/重篤な有害事象(SAE) を発現した被験者数
[評価期間:最長約4年まで]
TEAEは、治験薬投与期間中に発現、悪化(治験責任(分担)医師の判断による)又は重篤化したAEと定義する。治験薬投与期間は、治験薬初回投与から治験薬最終投与後30日までの期間と定義する。
12. 薬物動態(PK)パラメータ
[評価期間:最長約4年まで]
最高血漿中濃度(Cmax)
13. PKパラメータ
[評価期間:最長約4年まで]
血漿中濃度‐時間曲線下面積(AUC)
14. 成功した注射の割合
[評価期間:最長約4年まで]
(治験用)イサツキシマブ・インジェクターを用いて成功した注射回数を注射回数の合計で割った値
15. イサツキシマブに対する抗薬物抗体(ADA)を有する被験者の割合
[評価期間:最長約4年まで]
ADA陽性患者は、投与によって誘発されたADA反応(ベースラインで陽性のADA反応がなく、フォローアップ来院を含むベースライン後の期間に陽性反応があった)又は投与によってブーストされたADA反応(陽性反応)を有する被験者と定義する。 ベースラインでのADA反応、及びフォローアップ来院を含むベースライン後の期間の力価の4倍以上の増加)。
16. 患者の期待度に関する質問票 - ベースライン時(PEQ-BL)
[評価期間:サイクル1 Day1(各サイクル28日)]
当該質問票(PEQ-BL)で、被験者の以前の治療経験(腫瘍学の薬物治療の注入方法の経験)を理解するだけでなく、治療(副作用、投与を受けるに値するか)及び投与方法(信頼、快適性、痛み、副作用、時間の節約の可能性)に関する被験者の期待度を評価する。
17. 患者の期待度に関する質問票 - 追跡調査時(PESQ-FU)
[評価期間:最長約4年まで]
PESQ-FUには9項目あり、治療(副作用、投与を受けるに値するか、及び全体的な満足度)及び投与方法(信頼、快適性、痛み、副作用、時間の節約の可能性、及び全体的な満足度)に関する被験者の使用感及び満足度を追跡する。
18. 患者の使用感及び満足度に関する質問票 - 投与終了来院時(PESQ-EOT)
[評価期間:最長約4年まで]
PESQ-EOTには17項目あり、治療(副作用、投与を受けるに値するか、及び全体的な満足度)及び投与方法(信頼、快適性、痛み、副作用、時間の節約の可能性、及び全体的な満足度)に関する被験者の使用感及び満足度を評価する。当該質問票は、投与方法(皮下又は静脈内)及び投与場所(自宅又は医療機関)の患者の好みを評価するための追加項目も含む。
19. 医療資源の利用及び生産性に関する質問票(HRUPQ)
[評価期間:ベースラインから最長約4年まで]
医療資源の活用及び被験者の生産性について、HRUPQ質問票で被験者から情報収集する。
20. 欧州癌研究治療機関による生活の質に関する主な30の質問票(EORTC QLQ-C30)
[評価期間:ベースラインから最長約4年まで]
EORTC QLQ-C30は、30項目からなるがんに特異的な質問票であり、多様な健康関連の生活の質(HRQL)評価を行うものである。
21. 欧州癌研究治療機関による生活の質に関する20の質問票(骨髄腫モジュール)(EORTC QLQ-MY20)
[評価期間:ベースラインから最長約4年まで]
EORTC QLC-MY20は、20項目からなる多発性骨髄腫を有する被験者のHRQLに影響を与える治療又は疾患による症状及び副作用を評価するものである。
22. 欧州QOLグループの5項目5水準からなる質問票(EQ-5D-5L)
[評価期間:ベースラインから最長約4年まで]
23. 染色体異常を有する被験者数
[評価期間:最長約4年まで]
染色体異常(主にt(4;14)、t(14;16)、del(17p)及びgain(1q21+))を探索する。
治験フェーズ
フェーズ3: 多くの実際の患者さんが対象
利用する医薬品等
一般名称
イサツキシマブ、デキサメタゾン、ポマリドミド
販売名
なし、なし、なし
実施組織
サノフィ株式会社
東京都新宿区西新宿三丁目20番2号 東京オペラシティタワー
同じ対象疾患の治験
- 再発や難治性の多発性骨髄腫患者を対象とした、Cevostamabの単剤療法と併用療法の安全性や効果を評価する試験(CAMMA 1)
- 再発又は難治性の多発性骨髄腫患者を対象としたT細胞リダイレクト二重特異性抗体の新薬の投与量増加試験
- CD38を標的とする治療を受けた再発/難治性多発性骨髄腫患者を対象とした、エルラナタマブ単剤投与と他の治療法の比較試験(C1071032)
- エルラナタマブの投与を継続する臨床試験(多発性骨髄腫患者対象)
- 初めて発症した多発性骨髄腫(NDMM)で、自分の幹細胞を移植しても効果が不十分な成人患者に対して、idecabtagene vicleucel(ide-cel)とレナリドミド(LEN)の併用療法が、レナリドミド単独療法と比較して有効かつ安全かどうかを調べるための、ランダム化オープンラベル第3相試験(KarMMa-9)
- 「多発性骨髄腫の再発や治療が難しい患者を対象に、2つの治療法を比較する試験」(SUCCESSOR-1)
お医者さまへ
治験の詳細を確認し、患者の方に合致しているかを診断してください
ご確認後、連絡が適切だと判断された場合は上記のお問い合わせ情報から担当の方にご連絡ください
治験を募集している方ですか?
Kibou は治験の募集・情報提供をすることを目的としたプラットフォームです。 治験情報の提供や、被験者の募集について詳しい資料の請求はお問い合わせフォームからお問い合わせください。