RRMMを対象としたポマリドミド・デキサメタゾン併用でのイサツキシマブのIV(静脈内投与)とSC(皮下投与)の比較
目的
本治験は、レナリドミド及びPIを含む1以上の前治療歴を有するRRMM患者(被験者)を対象に、ポマリドミド及びデキサメタゾン(IsaPd)と併用したときのイサツキシマブ静脈内投与(IV)に対する皮下投与(SC)を検討する、多施設共同、第III相、非試験である。適格な被験者を2つの群のうちの1つに1:1の比でランダムに割り付ける。 - SC群:イサツキシマブSC+ポマリドミド及びデキサメタゾン併用(Pd) - IV群:イサツキシマブIV+ポマリドミド及びデキサメタゾン併用(Pd)疾患進行、許容できない有害事象(AE)、被験者からの投与中止要請、又はその他の理由のいずれか早い方まで被験者に対する投与を継続できる。
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サノフィ株式会社
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参加条件
男性・女性
選択基準
過去にレナリドミド及びプロテアソーム(PI)を含む治療を治療数1以上受けた多発性骨髄腫の患者で、以下のうち少なくとも1つに該当する患者。- M蛋白 >=0.5 g/dL 又は- 尿中M蛋白 >=200 mg/24時間 又は- 遊離軽鎖(FLC)分析:関連するFLC分析10 mg/dL以上かつ異常なFLC比(0.26未満又は1.65超)
除外基準
以下のいずれかの基準に該当する場合は、治験の組入れ対象から除外する。- 18歳未満で、米国東海岸がん試験グループにおけるパフォーマンスステータス(ECOG)の状態が3以上の患者- 難治性多発性骨髄腫の患者- 前の休薬期間が9か月未達で抗CD38に対する抵抗性、又は抗CD38 モノクローナル抗体(mAb)に対し不耐である患者。- ポマリドミドによる治療歴を有する患者- 血液学的検査/などの検査結果が基準を満たさない患者- 重大な心機能不全- 前3年以内に別の悪性腫瘍の診断又は治療を受けた患者(基底細胞癌又は皮膚有棘細胞癌の完全切除、上皮内癌、もしくは根治療法後の低リスクの前立を除く)- 形質細胞白血病を併発している患者- アミロイド軽鎖(AL)アミロイドーシスを有する患者- 既知の後天性免疫不全症候群(AIDS)関連疾患又は抗ウイルス治療を必要とする既知のヒト免疫不全ウイルス(HIV)疾患を有する患者- A型、B型及びC型肝炎の患者- 妊娠可能な女性又は極めて効果的な避妊方法に同意していない妊娠可能な女性をパートナーに持つ男性。なお、治験への参加には、上記以外にも関連する考慮事項があります。
治験内容
介入研究
1. 全奏効率(ORR)[評価期間:最大約2年まで]ORRは、2016年国際骨髄腫作業部会(IMWG)基準に基づく独立効果判定委員会(IRC)の評価による厳密な完全奏効(sCR)、完全奏効(CR)、最良部分奏効(VGPR)及び部分奏効(PR)が認められた被験者の割合と定義する。2. 定常状態での投与前に測定された濃度(Ctrough)[評価期間:サイクル6 Day1の投与前に対応する(各サイクル28日)]測定されたイサツキシマブの血漿中濃度
1. VGPR以上の奏効率[評価期間:最長約2年まで]VGPR以上の奏効率は、2016年国際骨髄腫作業部会(IMWG)基準に基づくIRCの評価によるsCR、CR及びVGPRが認められた被験者の割合と定義する。2. 投与前に測定された濃度(Ctrough)[評価期間:4週間、すなわちサイクル2 Day1の投与前に対応する(各サイクル28日)]測定されたイサツキシマブの血漿中濃度3. Infusion reaction(IR)の発現割合[評価期間:最長約4年まで]IR関連の事象が認められた被験者の割合4. 治験薬投与に用いた注射方法に満足又は非常に満足した被験者の割合[評価期間:サイクル5 Day15]患者の使用感及び満足度に関する質問票(PESQ)質問票に基づく、イサツキシマブSC及びイサツキシマブIVに対する被験者の満足度の評価5. 奏効期間(DOR)[評価期間:最長約2年まで]DORは、IRCの判定による初回奏効日から初回疾患進行(PD)日又は原因を問わない死亡日のいずれか早い方までの期間と定義する。奏効(PR以上)を達成した被験者のみを対象にDORを算出する。解析カットオフ日前にPD又は死亡が確認されない場合、DORは次の抗がん治療開始前に実施された最終の有効な疾患評価日、又は解析カットオフ日のいずれか早い方で打ち切ることとする。PD又は死亡の前に2回以上連続して評価が実施されなかった被験者は、最終の有効な疾患評価日で打ち切ることとする。6. 初回奏効までの期間(TT1R)[評価期間:最長約2年まで]TT1Rは、ランダム化から、後に確定となった奏効(PR以上)の最初にIRCにより判定された日までの期間と定義する。DORと同じ打切り規則を適用する。7. 最良奏効までの期間(TTBR)[評価期間:最長約2年まで]ランダム化から、後に確定となった最良総合効果(PR以上)の最初にIRCにより判定された日までの期間と定義する。DORと同じ打切り規則を適用する。8. 無増悪生存期間(PFS)[評価期間:最長約4年まで]PFSは、ランダム化日から、IRCにより判定されたPDが最初に記録された日又は原因を問わない死亡日のいずれか早い方までの期間と定義する。IMWG基準を用いて効果を判定する。異常蛋白に基づく進行は、2回の連続する評価に基づいて判定する。PFSは、次の抗骨髄腫治療(実施する場合)開始前のPDを示していない最終の有効な疾患評価日、又は解析カットオフ日のいずれか早い方で打ち切ることとする。PD又は死亡の前に2回以上連続して評価が実施されなかった被験者は、最終の有効な疾患評価日で打ち切ることとする。9. 全生存期間(OS)[評価期間:最長約4年まで]OSは、ランダム化日から原因を問わない死亡までの期間と定義する。解析カットオフ日前に死亡が確認されない被験者については、被験者が生存していることが最後に確認された日又はカットオフ日のいずれか早い方で打ち切ることとする。10. 無増悪生存期間2(PFS2)[評価期間:最長約4年まで]PFS2は、ランダム化日から、次の抗骨髄腫治療開始後にPD(治験責任(分担)医師の評価による)が最初に記録された日又は原因を問わない死亡日のいずれか早い方までの期間と定義する。PFSと同じ打切り規則を適用する。11. 治験薬投与下で発現した有害事象(TEAE)/重篤な有害事象(SAE) を発現した被験者数[評価期間:最長約4年まで]TEAEは、治験薬投与期間中に発現、悪化(治験責任(分担)医師の判断による)又は重篤化したAEと定義する。治験薬投与期間は、治験薬初回投与から治験薬最終投与後30日までの期間と定義する。12. 薬物動態(PK)パラメータ[評価期間:最長約4年まで]最高血漿中濃度(Cmax)13. PKパラメータ[評価期間:最長約4年まで]血漿中濃度‐時間曲線下面積(AUC)14. 成功した注射の割合[評価期間:最長約4年まで](治験用)イサツキシマブ・インジェクターを用いて成功した注射回数を注射回数の合計で割った値15. イサツキシマブに対する抗薬物抗体(ADA)を有する被験者の割合[評価期間:最長約4年まで]ADA陽性患者は、投与によって誘発されたADA反応(ベースラインで陽性のADA反応がなく、フォローアップ来院を含むベースライン後の期間に陽性反応があった)又は投与によってブーストされたADA反応(陽性反応)を有する被験者と定義する。 ベースラインでのADA反応、及びフォローアップ来院を含むベースライン後の期間の力価の4倍以上の増加)。16. 患者の期待度に関する質問票 - ベースライン時(PEQ-BL)[評価期間:サイクル1 Day1(各サイクル28日)]当該質問票(PEQ-BL)で、被験者の以前の治療経験(腫瘍学の薬物治療の注入方法の経験)を理解するだけでなく、治療(副作用、投与を受けるに値するか)及び投与方法(信頼、快適性、痛み、副作用、時間の節約の可能性)に関する被験者の期待度を評価する。17. 患者の期待度に関する質問票 - 追跡調査時(PESQ-FU)[評価期間:最長約4年まで]PESQ-FUには9項目あり、治療(副作用、投与を受けるに値するか、及び全体的な満足度)及び投与方法(信頼、快適性、痛み、副作用、時間の節約の可能性、及び全体的な満足度)に関する被験者の使用感及び満足度を追跡する。18. 患者の使用感及び満足度に関する質問票 - 投与終了来院時(PESQ-EOT)[評価期間:最長約4年まで]PESQ-EOTには17項目あり、治療(副作用、投与を受けるに値するか、及び全体的な満足度)及び投与方法(信頼、快適性、痛み、副作用、時間の節約の可能性、及び全体的な満足度)に関する被験者の使用感及び満足度を評価する。当該質問票は、投与方法(皮下又は静脈内)及び投与場所(自宅又は医療機関)の患者の好みを評価するための追加項目も含む。19. 医療資源の利用及び生産性に関する質問票(HRUPQ)[評価期間:ベースラインから最長約4年まで]医療資源の活用及び被験者の生産性について、HRUPQ質問票で被験者から情報収集する。20. 欧州癌研究治療機関による生活の質に関する主な30の質問票(EORTC QLQ-C30)[評価期間:ベースラインから最長約4年まで]EORTC QLQ-C30は、30項目からなるがんに特異的な質問票であり、多様な健康関連の生活の質(HRQL)評価を行うものである。21. 欧州癌研究治療機関による生活の質に関する20の質問票(骨髄腫モジュール)(EORTC QLQ-MY20)[評価期間:ベースラインから最長約4年まで]EORTC QLC-MY20は、20項目からなる多発性骨髄腫を有する被験者のHRQLに影響を与える治療又は疾患による症状及び副作用を評価するものである。22. 欧州QOLグループの5項目5水準からなる質問票(EQ-5D-5L)[評価期間:ベースラインから最長約4年まで]23. 染色体異常を有する被験者数[評価期間:最長約4年まで]染色体異常(主にt(4;14)、t(14;16)、del(17p)及びgain(1q21+))を探索する。
利用する医薬品等
イサツキシマブ、デキサメタゾン、ポマリドミド
販売名
なし、なし、なし
組織情報
サノフィ株式会社
東京都新宿区西新宿三丁目20番2号 東京オペラシティタワー
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