この治験は、未治療の肺がん患者において、新しい治療法であるtelisotuzumab vedotinの効果を調べるものである。具体的には、治療の効果期間や生存期間、身体機能やQOLの変化、安全性などを調べる。
この治験に参加するための条件は、18歳以上で男性または女性であることです。また、腫瘍組織のMET増幅が測定され、非扁平上皮腺癌非小細胞肺がん(NSCLC)であることが確認された患者が対象です。治療効果判定のための測定可能病変を有し、ECOG Performance Statusが0または1の患者が参加できます。治験薬の初回投与の6ヵ月以上前に完了した術後/術前全身化学療法及び/又は放射線療法の治療歴がある場合も参加可能です。ただし、EGFR、ALK、ROS1又はBRAF変異を有する患者や、他の悪性腫瘍の既往歴がある患者は除外されます。また、特発性肺線維症、器質化肺炎、薬剤性肺臓炎、特発性肺臓炎の既往歴がある、または活動性肺臓炎の所見がある患者も参加できません。さらに、治験実施計画書で規定する臨床的に重要な疾患がある場合も除外されます。
この治験は、非小細胞肺がんの治療法を開発するために行われています。治験のフェーズは2で、治験薬の効果を評価するために、様々な評価方法があります。主要な評価方法は、治験薬の効果を客観的に評価するためのORRで、治験薬の投与後1年以内に、がんの治療効果を判定するためのガイドラインに基づいて、完全奏効または部分奏効が得られた被験者の割合を評価します。また、治験薬の効果を評価するために、奏効期間、病勢制御率、無増悪生存期間、全生存期間などの評価方法があります。さらに、患者のQOL(生活の質)を評価するために、咳嗽、疼痛、呼吸困難、身体機能、全般的健康/生活の質などを測定する評価方法があります。
介入研究
・独立中央判定(ICR)による客観的奏効率(ORR)[評価期間:最長1年]
ORRは、固形がんの治療効果判定のためのガイドライン(RECIST)第1.1版に基づく確定完全奏効(CR)又は確定部分奏効(PR)が得られた被験者の割合と定義する。
・奏効期間(DoR)[評価期間:最長1年]
DoRは、確定奏効例を対象に、最初の奏効(CR又はPR)からRECIST第1.1版に基づく画像上の最初の進行又はあらゆる原因による死亡までの期間と定義する。
・病勢制御率(DCR)[評価期間:最長1年]
DCRは、RECIST第1.1版に基づく最良総合効果が確定CR、確定PR又は治験薬の初回投与後12週間以上安定(SD)である被験者の割合と定義する。
・ICRによる無増悪生存期間(PFS)[評価期間:最長1年]
PFSは、治験薬の初回投与日からRECIST第1.1版に基づく画像上の最初の進行又はあらゆる原因による死亡までの期間と定義する。
・全生存期間(OS)[評価期間:最長2年間]
OSは、被験者への治験薬の初回投与から死亡(死因を問わない)までの期間と定義する。
・咳嗽悪化までの期間[評価期間:最長1年]
European Organization for Research and Treatment of Cancer Quality of Life Questionnaire Lung Cancer Module 13(EORTC QLQ-LC13)の咳嗽に関する項目で測定した咳嗽の悪化までの期間。
・疼痛悪化までの期間[評価期間:最長1年]
EORTC QLQ-LC13の咳嗽に関する項目で測定した疼痛の悪化までの期間。
・呼吸困難の悪化までの期間[評価期間:最長1年]
EORTC QLQ-LC13の咳嗽に関する項目で測定した呼吸困難の悪化までの期間。
・身体機能の悪化までの期間[評価期間:最長1年]
EORTC-QLQ-Core 30(EORTC QLQ-C30)の身体機能ドメインで測定した身体機能の悪化までの期間。
・European Organization for Research and Treatment of Cancer Quality of Life Questionnaire Core 30(EORTC QLQ-C30)のGlobal Health Status/Quality of Life Domainで測定したQuality of Lifeのベースラインからの変化。[評価期間:最長1年]
EORTC QLQ-C30は、臨床試験に参加したがん患者の健康関連QOLを評価する。EORTC QLQ-C30は、5つの機能尺度(身体、役割、情緒、社会、認知)、8つの単一項目の症状尺度(疲労、疼痛、悪心・嘔吐、食欲不振、便秘、下痢、不眠症、呼吸困難)、並びに全般的健康/生活の質及び経済的影響を評価するサブスケールで構成される。素スコアを0–100のスケールに変換し、スコアが高いほど機能/生活の質が良好であり、症状の負担が大きいことを示す。
フェーズ2: 少数の軽度な患者さんが対象
Telisotuzumab vedotin
なし
アッヴィ合同会社
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