アトピー性皮膚炎の成人患者を対象に、新しい薬lunsekimig(SAR443765)の効果と安全性を調査するための第IIb相の治験が行われます。治験はランダム化や二重盲検、プラセボ対照などの方法で行われ、複数の施設で共同して行われます。
参加条件は以下の通りです。 - 年齢が18歳以上80歳以下の男性または女性。 - AD(アトピー性皮膚炎)が1年以上継続している患者。 - 過去6か月以内に外用療法の効果が不十分または非推奨とされた患者。 - 湿疹面積・重症度指数(EASI)スコアが16以上の患者。 - 全般的評価尺度-アトピー性皮膚炎(vIGA-AD)スコアが3または4の患者。 - ADの病変が体表面積(BSA)の10%以上の患者。 - 毎日のそう痒(かゆみ)数値評価スケール(PP-NRS)スコアの週平均が4ポイント以上の患者。 - 連続7日間のうち5日以上、無刺激の外用皮膚軟化薬を使用している患者。 除外基準は以下の通りです。 - ADの評価に支障を来すと治験担当医師が判断した皮膚併存疾患(例:乾癬、体部白癬、エリテマトーデス)がある患者。 - 重大な免疫抑制の病歴がある、または現在その疑いがある患者。 その他、治験参加に関連する条件がある場合がありますので、ご了承ください。
この治験は、アトピー性皮膚炎を対象としたフェーズ2の介入研究です。治験の主な目的は、患者の皮膚状態や生活の質を改善することです。治験では、患者の皮膚の状態や症状を評価するためにさまざまな評価方法が使用されます。例えば、EASIスコアやvIGA-ADスコアなどが使用され、これらのスコアが改善することが目標です。また、患者の痒みや睡眠障害、痛みなどの症状も評価されます。治験期間中には、治験薬による副作用や有害事象も注意深く監視されます。治験結果は、患者の皮膚状態や生活の質がどのように改善されたかを評価するために使用されます。
介入研究
1. EASIスコアのベースラインからWeek 24までの変化率
[評価期間:ベースラインから治験期間を通じてWeek 24まで]
EASIはADの範囲(面積)及び重症度の測定に使用されるバリデーション済みの治験担当医師による評価ツールである。総スコアの範囲は0から72であり、スコアが高いほどADの湿疹の範囲及び重症度が高いことを示す。
1. Week 24時点でEASI-75を達成した被験者の割合
[評価期間:ベースラインから治験期間を通じてWeek 24まで]
EASI-75は、EASIスコアのベースラインから75%以上の低下と定義する。
2. Week 24時点でvIGA-ADスコアが0(ない)又は1(ほとんどない)であり、ベースラインから2ポイント以上低下した被験者の割合
[評価期間:ベースラインから治験期間を通じてWeek 24まで]
vIGA-ADは、ADの重症度及び治療に対する臨床反応を判定するため使用される、スコアが0(ない)から4(重度)までの5段階評価尺度である。
3. ベースラインからWeek 24までの毎日のPP-NRSスコアの週平均が4ポイント以上低下(改善)した被験者の割合
[評価期間:ベースラインから治験期間を通じてWeek 24まで]
PP-NRSは、最悪の痒みの強度を0から10の尺度で評価するバリデーション済みの単一項目の患者報告アウトカム(PRO)で、0は「かゆみなし」、10は「考えられるなかで最悪のかゆみ」である。
4. Week 24のEASIスコアのベースラインからの絶対変化量
[評価期間:ベースラインから治験期間を通じてWeek 24まで]
EASIについては、主たる評価項目1参照。
5. 治験期間全体のEASIスコアのベースラインからの変化率
[評価期間:ベースラインから治験期間を通じてWeek 24まで]
EASIについては、主たる評価項目1参照。
6. Week 24時点でvIGA-ADスコアが0(ない)又は1(ほとんどない)の被験者の割合
[評価期間:ベースラインから治験期間を通じてWeek 24まで]
vIGA-ADについては、副次的な評価項目2参照。
7. vIGA-ADスコアが0又は1であり、かつ治験期間全体でベースラインから2ポイント以上低下した被験者の割合
[評価期間:ベースラインから治験期間を通じてWeek 24まで]
vIGA-ADについては、副次的な評価項目2参照。
8. ベースラインからWeek 24までの、毎日のPP-NRSスコアの週平均の変化率
[評価期間:ベースラインから治験期間を通じてWeek 24まで]
PP-NRSについては、副次的な評価項目3参照。
9. ベースラインからWeek 24までの、毎日の睡眠障害数値評価尺度(SD-NRS)スコアの週平均の変化率
[評価期間:ベースラインから治験期間を通じてWeek 24まで]
SD-NRSはADに伴う睡眠障害を評価するバリデーション済みの単一項目の0~10の数値評価尺度で、0は「ADの症状のために睡眠は妨げられなかった」、10は「ADの症状のために全く眠れなかった」である。
10. ベースラインからWeek 24までの、毎日の皮膚の痛み数値評価尺度(SP-NRS)スコアの週平均の変化率
[評価期間:ベースラインから治験期間を通じてWeek 24まで]
SP-NRSは0から10までの整数による尺度であり、想起期間は24時間である。0 = 痛みがない、10 = 想像しうるなかで最悪の痛みである。臨床的に有意義な変化を判断する域値は、週平均SP-NRS値の4ポイント以上の変化である。
11. ADに罹患したBSAの割合に関するベースラインからWeek 24までの変化量
[評価期間:ベースラインから治験期間を通じてWeek 24まで]
ADの湿疹面積は頭頸部、体幹(陰部を含む)、上肢、下肢(臀部を含む)の4つの部位で評価する。各部位で0%から100%として評価する。湿疹面積の百分率に、その部位の全身面積に対する割合をかける。
12. Week 24でEASI-50を達成した被験者の割合
[評価期間:ベースラインから治験期間を通じてWeek 24まで]
EASI-50は、EASIスコアのベースラインから50%以上の低下と定義する。
13. Week 24でEASI-90を達成した被験者の割合
[評価期間:ベースラインから治験期間を通じてWeek 24まで]
EASI-90は、EASIスコアのベースラインから90%以上の低下と定義する。
14. 治験期間全体で、毎日のPP-NRSスコアの週平均がベースラインから4ポイント以上改善(低下)した被験者の割合
[評価期間:ベースラインから治験期間を通じてWeek 24まで]
PP-NRSについては、副次的な評価項目3参照。
15. ベースライン時に毎日のSD-NRSスコアの週平均が4ポイント以上であった被験者のうち、ベースラインからWeek 24で毎日のSD-NRSスコアの週平均が4ポイント以上改善(低下)した被験者の割合
[評価期間:ベースラインから治験期間を通じてWeek 24まで]
SD-NRSについては、副次的な評価項目9参照。
16. ベースライン時に毎日のSP-NRSスコアの週平均が4ポイント以上であった被験者のうち、ベースラインからWeek 24で毎日のSP-NRSスコアの週平均が4ポイント以上改善(低下)した被験者の割合
[評価期間:ベースラインから治験期間を通じてWeek 24まで]
SP-NRSについては、副次的な評価項目10参照。
17. ベースラインからWeek 24までのアトピー性皮膚炎の重症度分類(SCORAD)指標の変化率
[評価期間:ベースラインから治験期間を通じてWeek 24まで]
SCORAD指標はADの範囲及び重症度の評価を標準化する目的で開発されたバリデーション済みの臨床用ツールである。総スコアの範囲は0(疾患なし)から103(重度の疾患)である。
18. ベースラインからWeek 24まで、及び治験期間全体の皮膚の状態に関する生活の質指数(DLQI)スコアが4ポイント以上改善した被験者の割合
[評価期間:ベースラインから治験期間を通じてWeek 24まで]
DLQIは、皮膚疾患特異的な10項目の健康関連生活の質(HRQoL)質問票である。総スコアは生活の質(QoL)に対するADの有害な影響と相関しており、範囲は0から30で、スコアが高いほどQoLが低いことを示す。
19. ベースラインからWeek 24まで、及び治験期間全体のDLQIスコアの変化率
[評価期間:ベースラインから治験期間を通じてWeek 24まで]
DLQIは、皮膚疾患特異的な10項目のHRQoL評価尺度であり、被験者の前週(すなわち過去7日間)を対象とする簡潔でバリデーション済みの自記式質問票である。DLQIの範囲は0から30である。
20. ベースラインからWeek 24までの患者評価による湿疹重症度(POEM)スコアの変化率
[評価期間:ベースラインから治験期間を通じてWeek 24まで]
POEMは、疾患の症状を評価する7項目の自己評価質問票である。総スコアは0(消失)から28(非常に重症)までで、湿疹の重症度と相関する。
21. ベースラインからWeek 24までの病院における不安と抑うつに関する質問票(HADS)スコアの変化率
[評価期間:ベースラインから治験期間を通じてWeek 24まで]
HADSは、2つのサブスケールを有する14項目のPRO質問票であり、過去1週間の不安及び抑うつの状態を評価するため使用される。各サブスケール(不安及び抑うつ)の範囲は0から21である。合計HADSスコアの範囲は0から42で、スコアが高いほど状態がより悪いことを示す。
22. 治験終了時までのlunsekimigに対する抗薬物抗体(ADA)
[評価期間:ベースラインから治験期間を通じてWeek 32まで]
23. 治験期間中のlunsekimigの血清中濃度
[評価期間:ベースラインから治験期間を通じてWeek 32まで]
24. PK/PDサブグループにおける治験期間中のlunsekimigの血清中濃度
[評価期間:ベースラインから治験期間を通じてWeek 32まで]
25. 治験期間中の局所反応、特に注目すべき有害事象(AESI)及び重篤な有害事象(SAE)を含む治験薬投与下で発現した有害事象(TEAE)が認められた被験者数
[評価期間:ベースラインから治験期間を通じてWeek 32まで]
フェーズ2: 少数の軽度な患者さんが対象
Lunsekimig(SAR443765)、プラセボ
なし、なし
サノフィ株式会社
東京都新宿区西新宿三丁目20番2号 東京オペラシティタワー
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