この治験は、切除不能胆道癌の患者に対して、光線力学的療法を行う際の最適な照射エネルギー密度を決定することを目的としています。また、その照射後に金属ステント留置における安全性を確認し、有効性と安全性を比較することも行われます。
この治験に参加するための条件は、20歳以上であること、男性でも女性でも参加できることです。また、自分自身で治験に参加することを決め、文書による同意が得られていることが必要です。さらに、細胞診や組織診で特定のがんの診断がされていること、胆道閉塞を有していること、12週以上の生存が期待されていること、適切な胆道ドレナージ術が施行され、総ビリルビンが6.0 mg/dL以下であること、スクリーニング検査の結果が一定の基準を満たしていることが必要です。また、治験薬投与後2週間500ルクス以下の室内に滞在できることが必要です。 治験の段階によって、参加条件が異なります。第I相部分に参加するためには、標準一次化学療法に不応又は不耐あるいは、best supportive careであること、切除不能肝門部領域胆管癌であることが必要です。第Ⅱ相部分に参加するためには、切除不能肝外胆管癌であること、切除不能肝外胆管癌に対して放射線療法や化学療法の治療歴を認めないこと、標準的な化学療法を開始予定の患者であることが必要です。 一方、除外基準には、症状のある脳転移や髄膜播種を有すること、妊娠中又は妊娠している可能性のある女性、授乳中の女性、本治験の追跡期間完了までに妊娠を希望する女性、適切な避妊方法を用いることができないこと、登録前3年以内のその他の悪性腫瘍の既往を有すること、悪性胆道管閉塞に対して金属ステントを留置していること、原発性硬化性胆管炎やIgG4関連胆管炎などの慢性胆管炎の既往があること、外科的胆道再建を行っていること、臨床的に肝硬変と診断されていること、光線過敏症の既往や合併があること、ポルフィリン症を合併していること、タラポルフィンナトリウムに対する過敏症の既往や合併があること、経口的内視鏡の挿入が困難であること、全身的治療を要する感染症を有すること、コントロール不良な高血圧、糖尿病、重篤な心疾患、腎障害を有すること、その他重篤な急性又は慢性の医学的に重大な異常を有すること、穿刺排液などの治療を要する大量腹水があること、活動性の肝炎ウイルスを有すること、他の治験に参加中又は参加終了後3か月以上経過していないこと、医師が本治験への登録が不適であると判断することが含まれます。
この治験は、切除不能胆道癌の治療法について調べるものです。治験は3つのフェーズに分かれており、それぞれ異なる評価方法で結果を評価します。主な評価方法は、治療法の有効性や副作用の発生率などです。治験に参加する患者さんたちは、治療法の効果を調べるために、新しい治療法を受けることになります。治験の結果が良好であれば、今後の治療法の改善につながることが期待されます。
介入研究
第Ⅰa相試験
・照射エネルギー密度制限毒性(IEDLT)発生割合
第Ⅰb相部分
・照射エネルギー密度制限毒性(IEDLT)発生割合
第Ⅱ相試験
・6か月非RBO生存割合
第Ⅰa相試験
・全生存期間(Overall survival:OS)
・胆道鏡所見の変化
・有害事象・副作用発生割合
・皮膚光感受性試験結果
・手技成功割合
・臨床成功割合
・治験機器の不具合の有無と、有の場合の状況
第Ⅰb相部分
・全生存期間(Overall survival:OS)
・有害事象・副作用発生割合
・皮膚光感受性試験結果
・手技成功割合
・臨床成功割合
・治験機器の不具合の有無と、有の場合の状況
第Ⅱ相試験
・非RBO生存期間
・胆道開存期間(Time to Recurrent biliary obstruction:TRBO)
・無増悪生存期間(Progression Free Survival:PFS)
・全生存期間(Overall survival:OS)
・有害事象・副作用発生割合
・皮膚光感受性試験結果
・手技成功割合
・臨床成功割合
・治験機器の不具合の有無と、有の場合の状況
フェーズ1: 健康な成人が対象
ME2906(タラポルフィンナトリウム)
注射用レザフィリン100mg
静岡県立静岡がんセンター
静岡県駿東郡長泉町下長窪1007番地
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