この治験は、進行がん患者を対象に、新しい抗がん剤JNJ-63723283の安全性や効果を調べるための試験です。初めて人に投与する試験で、安全性や薬剤の働き方、臨床効果を評価します。
この治験に参加するための条件は、18歳以上で性別に関係なく、病気の状態がECOGのperformance statusが0又は1であること、甲状腺機能検査値が正常範囲内であること、妊娠可能な女性は血清妊娠検査結果が陰性であること、治験実施計画書に規定されている禁止事項及び制限事項を遵守すること、評価可能な病変を有することが必要です。ただし、抗菌薬のIV投与を要する持続中又は活動性の感染、症候性うっ血性心不全、不安定狭心症、不整脈、コントロール不良の高血圧又は糖尿病、あるいは治験の要件を遵守できないと考えられる精神疾患/社会的状況がある場合は、参加できません。また、抗PD-1抗体、抗PD-L1抗体、又は抗PD-L2抗体による前治療歴がある場合、治験薬投与開始前の14日間又は半減期の4倍の期間のいずれか長い方の期間内に、局所又は全身性の抗腫瘍療法、放射線療法、又は抗癌剤の治験薬による治療歴を有する場合、免疫療法による前治療でGrade 3以上の毒性が認められた場合、治験期間中又は治験薬の最終投与後5カ月以内に、妊娠中、授乳中、又は妊娠を計画している女性は参加できません。また、パート2に組み入れられる被験者は、相関試験に使用できる腫瘍組織を有しなければならず、保存組織の場合は、2~8℃の暗所で保存されている作製後4カ月以内の保存切片、又は採取後5年以内の保存腫瘍ブロックを満たす必要があります。
この治験は、腫瘍という病気を対象にした介入研究です。治験フェーズはフェーズ1で、治験薬の安全性や有効性を調べることが目的です。治験の期間は最長2年6ヵ月で、主要な結果評価方法は、用量制限毒性の発現頻度及び重症度、特定の進行固形癌患者における全奏効率、血清中濃度-時間曲線下面積などがあります。また、有害事象や投与前の最終時点で観察された濃度、抗JNJ-63723283抗体の存在なども評価されます。治験薬の効果や安全性を調べるため、患者さんに治験薬を投与し、その効果や副作用を調べます。
介入研究
パート1:用量制限毒性(DLT)の発現頻度及び重症度
最長2年6ヵ月
用量制限毒性の発現頻度及び重症度を報告する。
パート2:特定の進行固形癌患者におけるRECISTバージョン1.1に基づく全奏効率(ORR)
最長2年6ヵ月
ORRは、RECISTバージョン1.1の応答評価基準に基づいて、完全奏効(CR)又は部分奏効(PR)の最良総合効果が認められた被験者の割合として定義される。
パート3及び4:血清中濃度-時間曲線下面積 (AUC [0-tau])
最長2年6ヵ月
AUC(0-tau)は、0時間から投与間隔までの時間曲線に対する血清中濃度の面積として定義される。
パート1、2、3及び4:安全性の尺度としての有害事象(AE)が認められた被験者数
最長2年6ヵ月
AEとは医薬品(治験薬を含む)が投与された被験者に生じた、あらゆる好ましくない医療上のできごとをいう。有害事象は必ずしも医薬品の投与との因果関係が認められるもののみを指すわけではない。
パート1、2、3及び4:最高血清中濃度(Cmax)
最長2年6ヵ月
Cmaxは最高血清中濃度である。
パート1及び2:t1からt2までの血清中濃度-時間曲線下面積(AUC[t1-t2])
最長2年6ヵ月
AUC(t1-t2)は、t1からt2までの血清中濃度-時間曲線下面積と定義する。
パート1、2及び3:消失半減期(t1/2)
最長2年6ヵ月
消失半減期(t1/2)は、血清中濃度が元の濃度の1/2に低下するまでの時間である。
パート1及び2:総全身クリアランス(CL)
最長2年6ヵ月
総全身クリアランス(CL)は、薬物が体内から除去される速度を定量的に示したものである。
パート1及び2:定常状態における分布容積(Vss)
最長2年6ヵ月
Vssは、定常状態で望ましいJNJ-63723283の血清中濃度を得るために薬物の総量が均一に分布する必要がある理論上の容積と定義される。
パート1及び2:累積率(R)
最長2年6ヵ月
Rは2つの異なる時点でのAUCを割ることにより得られる。
パート3及び4:JNJ-63723283の平均濃度(Cavg)
最長2年6ヵ月
JNJ-63723283のCavgを報告する。
パート3及び4:0時間からt時間までの血清中濃度-時間曲線下面積(AUC(0-t))
最長2年6ヵ月
AUC(0-t)は0時間からt時間までの血清中濃度-時間曲線下面積と定義する。
パート3:0時間から無限大時間までの血清中濃度-時間曲線下面積(AUC [0-Infinity])
最長2年6ヵ月
AUC (0-infinity)は0時間から無限大時間までの血清中濃度-時間曲線下面積と定義する。
パート3及び4:投与前の最終時点で観察された濃度(Ctrough)
最長2年6ヵ月
Ctroughは投与前の最終時点で観察された濃度と定義する。
パート1、2、3及び4:抗JNJ-63723283抗体の存在及び血清中JNJ-63723283濃度への影響
最長2年6ヵ月
血清試料中の抗JNJ-63723283抗体を分析する。確認された陽性検体の力価を報告する。
パート1、2、3及び4:免疫関連効果判定基準(irRC)に基づく全奏効率(ORR)
最長2年6ヵ月
ORRは、irRC基準に基づく最良総合効果が完全奏効(CR)又は部分奏効(PR)であった被験者の割合と定義する。
パート1、2、3及び4:RECISTバージョン1.1に基づく奏効期間(DOR)
最長2年6ヵ月
CR又はPRを達成した被験者のDORは、最初のCR又はPRから疾患進行又は基礎疾患による死亡のいずれか早い時点までの期間として算出する。
パート1、2、3及び4:irRCに基づく奏効期間(DOR)
最長2年6ヵ月
CR又はPR(irRCによる定義)を達成した被験者のDORは、最初のCR又はPRから疾患進行又は基礎疾患による死亡のいずれか早い時点までの期間として算出する。
パート1、2、3及び4:RECISTバージョン1.1基準に基づく臨床的有用率 (CBR)
最長2年6ヵ月
CBRは、RECISTバージョン1.1基準に基づきCR、PR又は安定(SD;治験薬の初回投与から24週間以上継続)を達成した被験者の割合と定義する。
パート1、2、3及び4:irRC基準に基づく臨床的有用率
最長2年6ヵ月
CBRは、irRC基準に基づきCR、PR又はSD(治験薬の初回投与から24週間以上継続)を達成した被験者の割合と定義する。
パート1、2、3及び4:RECISTバージョン1.1に基づく無増悪生存期間(PFS)
最長2年6ヵ月
JNJ-63723283の初回投与からRECISTバージョン1.1で定義される疾患進行又は全死因死亡までの期間。
パート1、2、3及び4:irRCに基づく無増悪生存期間(PFS)
最長2年6ヵ月
JNJ-63723283の初回投与からirRCで定義される疾患進行又は全死因死亡までの期間。
パート1、2、3及び4:全生存期間(OS)
最長2年6ヵ月
JNJ-63723283の初回投与から全死因死亡までの期間。
フェーズ1: 健康な成人が対象
JNJ-63723283
なし
ヤンセンファーマ株式会社
東京都千代田区西神田3-5-2
治験の詳細を確認し、患者の方に合致しているかを診断してください
ご確認後、連絡が適切だと判断された場合は上記のお問い合わせ情報から担当の方にご連絡ください
Kibou は治験の募集・情報提供をすることを目的としたプラットフォームです。 治験情報の提供や、被験者の募集について詳しい資料の請求はお問い合わせフォームからお問い合わせください。