この治験は、中等症から重症のアトピー性皮膚炎を持つ成人を対象に、長期間にわたって新しい治療法の安全性と有効性を調べるものです。治験期間は約3年で、被験者は26回来院する必要があります。
この治験に参加するための条件は、18歳以上で男性でも女性でも構いません。ただし、アトピー性皮膚炎という病気が1年以上続いていること、外用治療が効果がないか推奨されないこと、湿疹面積や重症度指数が一定以上であること、毎日のそう痒みの数値が一定以上であること、治験に参加するための能力や意思があること、避妊方法が適切であること、妊娠中や授乳中でないことが必要です。一方、治験に参加できない条件として、重大な免疫抑制の既往歴や現在の疑いがある場合、悪性腫瘍の既往歴がある場合、重度の合併症がある場合、活動性感染症がある場合、治験責任医師が治験参加を妨げると判断した場合などがあります。治験参加には、他にも考慮すべき事項があることに注意してください。
この治験は、アトピー性皮膚炎という皮膚の病気に対する新しい治療法を調査するものです。治験はフェーズ2で行われ、患者に新しい治薬を投与して効果や安全性を調べます。 主な評価方法は、治験薬の投与によって起こる有害事象や特に注目すべき有害事象の割合を調べます。また、治験薬の効果を評価するために、患者の皮膚の状態や症状の変化を測定します。例えば、湿疹の範囲や重症度を評価するEASIスコアや、痒みや疼痛の程度を評価する数値評価尺度などが使われます。 さらに、患者の生活の質や心理的な状態も評価されます。不安や抑うつの状態を評価する質問票や、治療による改善の程度を評価するグローバルツールも使用されます。 治験の結果は、新しい治療法がアトピー性皮膚炎の患者にどのような効果や安全性をもたらすかを明らかにすることが期待されています。
介入研究
1. 治験薬投与下で発現した有害事象(TEAE)を発現した被験者の割合
[評価期間:ベースラインから治験終了(EOS)(Week 176)まで]
ベースラインから治験期間中にTEAEを発現した被験者の割合
2. 重篤なTEAEを発現した被験者の割合
[評価期間:ベースラインからEOS(Week 176)まで]
ベースラインから治験期間中にTEAEを発現した被験者の割合
1. 治験薬投与下で発現した特に注目すべき有害事象(AESI)を発現した被験者の割合
[評価期間:ベースラインから治験終了(EOS)(Week 176)まで]
ベースラインから治験期間中にAESIを発現した被験者の割合
2. バイタルサイン及び臨床検査の評価について臨床的に重要な可能性のある異常(PCSA)が認められ
た被験者の割合
[評価期間:ベースラインからEOS(Week 176)まで]
3. 有害事象(AE)により治験薬を投与中止した被験者の割合
[評価期間:ベースラインからEOS(Week 176)まで]
4. 湿疹面積・重症度指数(EASI)スコアのベースラインからの変化率
[評価期間:ベースラインからEOS(Week 176)まで]
EASIは、ADの範囲(面積)及び重症度を測定するため使用される、医師が評価するツールである。重症度は、4つの疾患特性(紅斑、硬結/丘疹、擦過傷及び苔癬化)に基づいて評価される。ADの浸潤の程度は、頭部/頚部、体幹、上肢及び下肢の4つの身体領域で評価される。総スコアの範囲は0~72で、スコアが高いほどADの範囲が広く重症度が高いことを示す。
5. EASIスコアがベースラインから75%以上減少した(EASI-75)被験者の割合
[評価期間:ベースラインからEOS(Week 176)まで]
EASI-75: ベースラインから EASIスコアが75%以上低下
6. EASI-50/EASI-90/EASI-100を達成した被験者の割合
[評価期間:ベースラインからEOS(Week 176)まで]
EASI-50: ベースラインから EASIスコアが50%以上低下
EASI-90: ベースラインから EASIスコアが790%以上低下
EASI-100: ベースラインから EASIスコアが100%以上低下
7. 検証済みの医師によるアトピー性皮膚炎の全般評価尺度(vIGA-AD)が0(消失)又は1(ほぼ消失)で、ベースラインから2 ポイント以上減少した被験者の割合
[評価期間:ベースラインからEOS(Week 176)まで]
vIGA-ADは、ADの重症度及び治療に対する臨床効果を判定するために使用する、医師が記入する評価尺度である。0(消失)~4(重症)の5 段階評価に基づいている。
8. ADの影響を受けた体表面積(BSA)のベースラインからの変化率
[評価期間:ベースラインからEOS(Week 176)まで]
ADの影響を受けたBSAは、疾患の浸潤範囲を測る。
9. アトピー性皮膚炎重症度評価尺度(SCORAD)インデックスのベースラインからの変化率
[評価期間:ベースラインからEOS(Week 176)まで]
SCORADインデックスは、ADの範囲及び重症度の評価を標準化するために開発された臨床ツールである。ADの範囲を判定するため、最大スコア100%で、全身の影響を受けた面積(A)を割合(%)として判定する。AD特有の6症状の重症度(B)(発赤、腫脹、毛細血管性出血/痂皮、擦過痕、皮膚肥厚[苔癬化]、乾燥[炎症がない領域])について、なし(0)、軽症(1)、中等症(2)、重症(3)の4段階で最大スコア18で評価する。主観的症状(C):そう痒及び不眠について、被験者がスコアとして記録する、又はビジュアルアナログスケール(VAS)で相対的に最大スコア20で0 = 痒み(又は不眠)なし、及び10 = 想像できる最悪の痒み(又は不眠)で記録する。
10. 各来院時にレスキュー治療を必要とする被験者の割合
[評価期間:ベースラインからEOS(Week 176)まで]
11. 毎日測定するピーク時そう痒-数値評価尺度(PP-NRS)のベースラインの週平均が4以上の被験者で、PP-NRSの週平均がベースラインから4ポイント以上減少した被験者の割合
[評価期間:ベースラインからEOS(Week 176)まで]
PP-NRSは、過去24時間のADに関連するピーク時そう痒(痒み)を評価する、単一項目の0~10の数値評価尺度で、0 = そう痒なし、10 = 想像できる最悪のそう痒である。
12. 毎日測定するPP-NRSの週平均のベースラインからの変化率
[評価期間:ベースラインからEOS(Week 176)まで]
13. 毎日測定する皮膚疼痛-数値評価尺度(SPNRS)の週平均のベースラインからの変化量
[評価期間:ベースラインからEOS(Week 176)まで]
14. 毎日測定するSP-NRS のベースラインの週平均が4以上の被験者で、SP-NRS の週平均がベースラインから4ポイント以上減少した被験者の割合
[評価期間:ベースラインからEOS(Week 176)まで]
15. 毎日測定する睡眠障害-数値評価尺度(SDNRS)の週平均のベースラインからの変化量
[評価期間:ベースラインからEOS(Week 176)まで]
SD-NRSは、ADに関連する睡眠障害を評価する単一項目の0~10の数値評価尺度で、0を「ADの症状に関連する不眠はなかった」、10を「ADの症状のために全く眠れなかった」として評価する。
16. 毎日測定するSD-NRS のベースラインの週平均が2以上の被験者で、SD-NRSの週平均がベースラインから2ポイント以上減少した被験者の割合
[評価期間:ベースラインからEOS(Week 176)まで]
17. 患者自身による湿疹評価(POEM)のベースラインからの変化量
[評価期間:ベースラインからEOS(Week 176)まで]
POEMは、アトピー性湿疹の重症度のモニタリングに使用される7つの項目で構成された自己評価用の質問票であり、過去7日間に患者に発現した徴候及び症状に焦点を当てている。総スコアの範囲は0~28である。
18. ベースラインのPOEM が4以上の被験者で、POEMがベースラインから4以上減少した被験者の割合
[評価期間:ベースラインからEOS(Week 176)まで]
19. アトピー性皮膚炎コントロールテスト(ADCT)のベースラインからの変化量
[評価期間:ベースラインからEOS(Week 176)まで]
ADCT は、AD疾患のコントロールを測定する7日間の想起期間を設けた6項目の患者報告アウトカム指標(PRO)質問票である。総スコアの範囲は0~24である。
20. ベースラインのADCT が5以上の被験者で、ADCTがベースラインから5以上減少した被験者の割合
[評価期間:ベースラインからEOS(Week 176)まで]
21. 皮膚疾患特異的なQOL尺度(DLQI)のベースラインからの変化量
[評価期間:ベースラインからEOS(Week 176)まで]
DLQIは、被験者の前週(過去7日間)について尋ねる皮膚疾患に特化した10項目の健康関連QOL(HRQoL)質問票である。総スコアを0~30とし、スコアが高いほどQoLに対する悪影響が大きいことを示す。
22. ベースラインのDLQI が4以上の被験者で、DLQIがベースラインから4以上減少した被験者の割合
[評価期間:ベースラインからEOS(Week 176)まで]
23. 患者の全般印象評価-疾患重症度(PGIS)のベースラインからの変化量
[評価期間:ベースラインからEOS(Week 176)まで]
PGISは、湿疹症状の現在の重症度を評価するためのツールで、単一項目5段階評価(1 = 症状なし、5 = 非常に重症の症状)でスコア化する。
24. PGISスコアで症状を「なし」と報告した被験者の割合
[評価期間:ベースラインからEOS(Week 176)まで]
25. PGISスコアで症状を「なし」又は「軽症」と報告した被験者の割合
[評価期間:ベースラインからEOS(Week 176)まで]
26. PGICで「かなり改善した」と回答した被験者の割合
[評価期間:ベースラインからEOS(Week 176)まで]
PGICは、ADの評価に使用される単一項目のグローバルツールで、5段階評価(1 = 大幅に改善、5 = かなり悪化)でスコア化する。
27. PGICで「かなり改善した」又は「少し改善した」と回答した被験者の割合
[評価期間:ベースラインからEOS(Week 176)まで]
28. PGICの回答別の被験者の割合
[評価期間:ベースラインからEOS(Week 176)まで]
29. 病院における不安と抑うつに関する質問票(HADS)のベースラインからの変化量
[評価期間:ベースラインからEOS(Week 176)まで]
HADSは、過去1週間の不安及び抑うつの状態を評価するために用いられる14項目のPRO尺度である。不安及び抑うつをそれぞれ評価する7項目から成る。総スコアは42(サブスケールあたり21) である。 スコアが高いほど、不安や抑うつの状態が高いことを示す。
30. ベースラインのHADSサブスケール-不安(HADSA)が8以上の被験者で、HADS-Aが8未満の被験者の割合
[評価期間:ベースラインからEOS(Week 176)まで]
HADS-Aは、不安のHADSサブスケールです。
31. ベースラインのHADSサブスケール-抑うつ(HADSD)が8以上の被験者で、HADS-Dが8未満の被験者の割合
[評価期間:ベースラインからEOS(Week 176)まで]
HADS-Aは、抑うつのHADSサブスケールです。
フェーズ2: 少数の軽度な患者さんが対象
Amlitelimab、経口ステロイド薬
なし、指定なし
サノフィ株式会社
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