未治療のTP53変異陽性の急性骨髄性白血病患者を対象に、magrolimabとアザシチジンの併用療法の安全性及び有効性をベネトクラクスとアザシチジンの併用療法又は医師が選択した強力化学療法と比較評価する試験
目的
全生存期間(OS)を指標として、非強力療法適応の未治療のTP53変異陽性急性骨髄性白血病(AML)被験者を対象にmagrolimab+アザシチジンの有効性をベネトクラクス+アザシチジンと比較する。
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参加条件
男性・女性
選択基準
世界保健機関の基準によりAMLが確認されており、AMLの治療歴がなく、かつ、以下が認められる患者。中央検査機関の評価又は既承認の治験実施医療機関による検査(骨髄TP53変異の次世代シークエンシング検査結果に関する中央検査機関でのレビュー後)のいずれかに基づき、非良性とされる又は良性の可能性が低いTP53遺伝子変異を1つ以上有する。治験実施医療機関で評価された細胞遺伝学的検査/核型検査/蛍光in situハイブリダイゼーション(FISH)報告書に基づき、17p両アレル欠失を有する。無作為割付けけ前の白血球数(WBC)が20 × 103/μL以下の患者。無作為割付けけ前の患者のWBCが20 × 103/μLを上回る場合、他の全ての適格性基準を満たしていることを条件に組入れ可とする。ただし、治験薬の初回投与前及び最初の4週間の各回のmagrolimab投与前(患者が被験群に無作為割付けけされた場合)にWBCが20 × 103/μL以下であることを要する。注:治験薬投与に適格とするために、治験期間中又は無作為割付けけ前にヒドロキシカルバミドの投与及び/又は白血球除去を行い、WBCを20 × 103/μL以下に減少させてもよい。治験薬の初回投与前のヘモグロビン値は9 g/dL以上でなければならない。注:ヘモグロビンに関する適格性基準を満たすための輸血は許容される。同意を取得した患者。治験実施計画書に記載されている来院及び手順に従う意思及び能力を有する患者。Eastern Cooperative Oncology Group(ECOG)パフォーマンスステータスが0~2の患者。ただし、 75歳未満で非集中的治療が適切な者は除く。これらの患者のECOG パフォーマンスステータススコアは0~3である。Cockcroft Gault式により算出したクリアランスが30 mL/min以上であることにより示される十分な腎機能を有する者。以下により示される十分な心機能を有する患者:、的に重大な不整脈及び虚血性心疾患がない強力療法適応の患者の場合、LVEFが50%を上回る。以下により示される適切な肝機能を有する患者:アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ<=3.0×基準値上限(ULN)アラニンアミノトランスフェラーゼ<=3.0×ULN総がULNの1.5倍以下、あるいはジルベール症候群又は同等の遺伝子の既往歴が確認されている場合は一次非抱合がULNの3.0倍以下投与開始前の血液交差適合試験が完了している患者。異性との性交渉を行う男性及び妊娠可能な女性患者は、治験実施計画書に規定された避妊法の使用に同意しなければならない。患者は、投与開始前及び投与中に実施する必須の骨髄(穿刺及びトレフィン)に自らの意思で同意しなければならない。Note:治験実施計画書に規定されたその他の選択/除外基準を適用してもよい。
除外基準
妊娠検査陽性授乳婦治験薬、代謝物又は製剤添加物のいずれかに対する過敏症が確認されている患者。以下のいずれかの治療歴を有する患者:表面抗原分類47(CD 47)又はシグナル調節タンパク質α(SIRPα)を標的とする薬剤AMLの治療を目的とした白血病治療(ヒドロキシウレアを除く)、低メチル化剤(HMA)、低用量シタラビン及び/又はベネトクラクス注:MDSに対するHMA又は剤の治療歴がない骨髄異形成症候群(MDS)の既往歴を有する患者は、本治験に参加することができる。MDSに対するその他の前治療(レナリドミド、赤血球刺激因子製剤、又は同様の赤血球直接療法を含むが、これらに限定されない)は許容される。局所非中枢神経系(CNS)、赤血球及び/又は骨髄性増殖因子、前立に対する黄体形成ホルモン放出ホルモンアゴニストによるホルモン療法、乳癌に対するホルモン療法又は、ビスホスホネート及び核因子κB活性化受容体リガンドによる治療も除外基準ではない。集中治療に適しているが、過去に最大累積投与量のイダルビシン及び/又はその他のアントラサイクリン類及びアントラセンジオン類による治療を受けたことがある患者は除外する。治験薬投与開始前4週間以内に生ワクチンの接種を受けた者。強化療法が適切な患者については、治験治療開始前7ヵ月以内にトラスツズマブの投与を受けた患者。現在、他の試験に参加している患者。遺伝性又は後天性の出血性疾患が確認されている患者。非強力療法適応の患者の場合、治験薬の投与開始前7日以内に強力な及び/又は中程度のCYP3A誘導剤の投与を受けた患者。治験薬投与開始前3日以内にグレープフルーツ、グレープフルーツ製品、ダイダイ(ダイダイを含むマーマレードを含む)又はスターフルーツを摂取し、強力な治療を必要としない者経腸投与が不可能な吸収不良症候群又はその他の疾患を有する者で、集中治療を必要としない者AMLによるCNS病変の的疑い急性前骨髄球性白血病の方本治験への参加のリスク・ベネフィット比を著しく増大させると治験責任医師及び治験依頼者が判断した重大な疾患又は医学的状態を有する患者。有害事象には、過去6ヵ月以内の急性心筋梗塞、、コントロール不良の糖尿病、重大な感染症、及びニューヨーク心臓協会の分類によるクラスIII-IVのうっ血性心不全が含まれるが、これらに限定されない。二次性悪性腫瘍(MDSを除く):治療済みの基底細胞癌又は癌、前立、又は他の悪性腫瘍のうち、積極的な抗癌治療を受けておらず、1年以上悪性腫瘍の所見が認められないもの。注:単独を受けており、1年以上悪性腫瘍の所見が認められないものは適格とする。又は慢性のB型肝炎ウイルス()、C型肝炎ウイルス()感染、又はヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染の既往歴を有する患者。時の検査後の及び/又は及び/又はHIV:B型肝炎表面抗原(HBsAg)検査が陽性の者。B型肝炎コア抗体(抗HBc)の検査が陽性であった被験者では、疾患の確認のために定量的ポリメラーゼ連鎖反応(P)によるデオキシリボース核酸(DNA)検査が必要である。抗体が陽性の者。疾患の確認にはリボース核酸(RNA)定量Pが必要である。HIV抗体検査陽性者現在抗ウイルス療法を受けておらず、過去3ヵ月以内にウイルス量が検出不能であった患者は本治験に適格とする。Note:治験実施計画書に規定されたその他の選択/除外基準を適用してもよい。
治験内容
介入研究
非集中治療が適切な被験者における全生存期間(OS)[評価期間:ランダム割付けから死亡又は治験終了(最長27ヵ月)のいずれか早い時点まで]OSは、ランダム化日からあらゆる原因による死亡日までを評価する。治験期間中に死亡が認められなかった被験者は、最後に生存が確認された日で打ち切りとする。
全被験者の全生存期間[評価期間:ランダム割付けから死亡又は治験終了(最長27ヵ月)のいずれか早い時点まで]OSは、ランダム化日からあらゆる原因による死亡日までを評価する。治験期間中に死亡が認められなかった被験者は、最後に生存が確認された日で打ち切りとする。全被験者における無イベント生存期間(EFS)[評価期間:ランダム割付けから治験終了まで(最長27ヵ月間)]EFSは、ランダム化日から完全寛解(CR)からの再発、治療不成功(定義:magrolimab+アザシチジン又はベネトクラクス+アザシチジンの投与6ヵ月以内、又は7+3化学療法の投与2ヵ月以内にCRを達成しない)又はあらゆる原因による死亡が最初に記録された日までの期間と定義する。治験中にこれらの事象のいずれかの発現が観察されなかった被験者は、最後の効果判定日で打ち切りとし、治験中に再発が認められなかったことが明確に記録される。無作為割付け日は、治療不成功が確認された被験者のイベント発生日とする。全被験者における食後血球(RBC)輸血非依存性変換率[評価期間:初回投与日から最終投与日まで(最長:24ヵ月)]赤血球輸血非依存への切替え率は、ベースライン時に赤血球輸血依存であったすべての被験者のうち、治験薬の初回投与日から治験薬の投与中止までのいずれかの時点で56日間以上赤血球輸血を受けていない被験者の割合とする。ベースライン時の赤血球輸血依存は、治験薬初回投与前28日以内に赤血球輸血又は全血輸血を受けた場合と定義する。全被験者における血小板輸血非依存性転換率[評価期間:初回投与日から最終投与日まで(最長:24ヵ月)]血小板輸血非依存への切替え率は、ベースライン時に血小板輸血依存であったすべての被験者のうち、治験薬の初回投与日から治験薬の投与中止までのいずれかの時点で56日間以上血小板輸血を受けていない被験者の割合とする。ベースライン時の血小板輸血依存は、治験薬初回投与前28日以内に血小板輸血を受けた場合と定義する。全被験者における完全寛解(CR)率[評価期間:Magrolimab+アザシチジン併用投与の6ヵ月間;対照群:ベネトクラクス+アザシチジン群及び対照群の2ヵ月間:7+3化学療法群]CR率は、新たな抗AML療法又は幹細胞移植(SCT)を開始する前に、治験中に微小残存病変を伴わない完全寛解(CR MRD-)及び修正を加えたAMLに対するEuropean Leukemia Net 2017の勧告(ELN 2017 AML)に基づき治験責任(分担)医師が定義した陽性又は不明の微小残存病変を伴う完全寛解(CR MRD+/unk)を含むCRを達成した被験者の割合とする。全被験者における微小残存病変を伴わないCR(CR MRD-)率[評価期間:Magrolimab+アザシチジン併用投与の6ヵ月間;対照群:ベネトクラクス+アザシチジン群及び対照群の2ヵ月間:7+3化学療法群]CR MRD-率は、新たな抗AML療法又はSCTの開始前に治験中に、修正を加えたELN 2017 AMLに基づいて治験責任(分担)医師が定義したCR MRD-を達成した被験者の割合である。全被験者におけるEORTC QLQ-C30身体機能尺度のTUDD[評価期間:各サイクルの1日目(最長24ヵ月);サイクル=28日]EORTC QLQ-C 30 physical functioning scaleのTUDDは、ランダム化日から、スコアがベースラインより一貫して10ポイント以上悪化した又は死亡した日のいずれか早い方までの期間と定義する。身体機能尺度は、EORTC QLQ-C 30質問票の5つの機能尺度の1つである。線形変換後、スコアの範囲は0~100とする。機能尺度のスコアが高いほど、機能が良好で生活の質が高いことを意味する。スコアが意味のある明確な悪化に達しておらず、治験中に死亡が認められない被験者は、身体機能スケールの最終評価日で打ち切りとする。全被験者におけるCR率及び部分的血液学的回復を伴う完全寛解(CR+CRh)率[評価期間:Magrolimab+アザシチジン併用投与の6ヵ月間;対照群:ベネトクラクス+アザシチジン群及び対照群の2ヵ月間:7+3化学療法群]CR+CRh率は、新たな抗AML療法又はSCTの開始前に、治験中にCR(CR MRD-及びCR MRD+/unkを含む)又はCRh(血小板数及び好中球絶対数[ANC]の部分的回復を伴うCRと定義)を達成した被験者の割合である。完全寛解(DCR)期間[評価期間:Magrolimab+アザシチジンで6ヵ月以内に達成した最初のCR;対照群:ベネトクラクス+アザシチジン群、対照群は2ヵ月間:試験終了まで7+3化学療法(最長27ヵ月間)]DCRは、CR(CR MRD-及びCR MRD+/unkを含む)の評価基準を最初に満たした時点から、AMLの再発又は死亡の初日(SCT後の評価を含む)まで測定する。治験中に再発又は死亡が確認されなかった被験者は、再発のエビデンスが認められなかった最後の効果判定日をもって打ち切りとする。CR+CRhの持続期間[評価期間:Magrolimab+アザシチジンで6ヵ月以内に達成した最初のCR又はCRh;対照群:ベネトクラクス+アザシチジン群、対照群は2ヵ月間:試験終了まで7+3化学療法(最長27ヵ月間)]CR+CRh期間は、CR(CR MRD-及びCR MRD+/unkを含む)又はCRhの評価基準を最初に満たした時点から、AMLの再発又は死亡の最初の日(SCT後の評価を含む)までとする。治験中に再発又は死亡が確認されなかった被験者は、再発のエビデンスが認められなかった最後の効果判定日をもって打ち切りとする。米国国立がん研究所有害事象共通用語規準[評価期間:初回投与日から最終投与日(最長:24ヵ月)+70日]Version 5.0に従ったグレード3以上の治験薬投与後に発現した有害事象(TEAE)を発現した被験者の割合NCI CTCAE Version 5.0に基づくグレード3以上の治験薬投与後に発現した臨床検査値異常[評価期間:初回投与日から最終投与日(最長:24ヵ月)+70日]を発現した被験者の割合血清中本薬濃度[評価期間:サイクル1の1日目の投与前72時間以内、サイクル1の8日目、サイクル2、3、5、7、10、13の1日目及び投与終了(EOT)時の投与前12時間以内EOT=最長24ヵ月(サイクル=28日)]抗Magrolimab抗体発現率[評価期間:サイクル1の1日目の投与前72時間以内、サイクル2、3、5、7、10、13の1日目の投与前12時間以内及び投与終了(EOT)EOT=最長24ヵ月(サイクル=28日)]抗magrolimab抗体の発現率は、抗magrolimab抗体を有する被験者の割合と定義する。
利用する医薬品等
Magrolimab (GS-4721)、Venetoclax、Azacitidine、Cytarabine、Daunorubicin、Idarubicin
販売名
なし、Venclyxto 10/50/100 mg film-coated tablets (ドイツ)、Vidaza 25 mg/mL powder for suspension for injection (アイルランド)、Cytarabine 100 mg/ml Solution for Injection (アイルランド)、Cerubidin 20 mg Powder for Concentrate for Solution for Infusion (アイルランド)、Zavedos 10 mg Powder for Solution for Injection (アイルランド)
組織情報
ギリアド・サイエンシズ株式会社
東京都千代田区丸の内1-9-2
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同じ対象疾患の治験
(18件)- ・Mixed Lineage Leukemia(MLL)再構成又はNucleophosmin 1(NPM1)変異が陽性又は陰性の成人急性白血病患者を対象としたDSP-5336 の非盲検、用量漸増、用量拡大第1/2 相臨床試験
- ・日本人急性骨髄性白血病患者を対象とした完全寛解達成後の維持療法としての経口用アザシチジンと最良支持療法との併用療法の有効性及び安全性を最良支持療法と比較する第2相ランダム化二重盲検プラセボ対照試験
- ・再発又は難治性の急性骨髄性白血病患者を対象としたNS-917の臨床第I相試験
- ・急性骨髄性白血病(AML)の化学療法非適応の成人患者を対象として,MBG453をアザシチジン及びベネトクラクスと併用投与したときの安全性及び有効性を評価する第Ⅱ相,多施設共同,単群試験
- ・再発/難治性非ホジキンリンパ腫,再発/難治性急性骨髄性白血病,又は再発/難治性多発性骨髄腫の患者を対象としたVOB560とMIK665との併用による,多施設共同第Ib相試験