変形性関節症に対する皮下脂肪組織由来細胞凝集塊移植試験
目的
変形性膝関節症は自覚症状を有する患者数で約1000万人と言われており、中高年の多くが罹患する疾患である。主な症状は関節痛や関節機能の低下であり、重症化に伴うの低下が問題とされ、有効な治療法の開発が急務であった。これに対し、既にADSCsなどを用いた細胞移植治療が開始されており、一定の治療効果を上げている。しかしながら、一般的な二次元培養法によって製造した細胞は生体内と大きく異なる環境にさらされることでその機能を低下させることが課題となっていた。我々はこれまでに変形性関節症患者を対象に、接着型培養容器ミコセル®1枚を用いて脂肪組織由来幹細胞凝集塊を作製し患部に移植する安全性試験を実施し、安全性と有効性を確認した。本研究では、容器2枚を用いて倍量の脂肪組織由来幹細胞凝集塊移植を製造し、変形性膝関節症患者に移植した際の有効性及び安全性について検証することを目的とした。
お問い合わせ情報
医療法人再生会 そばじまクリニック
orthohealing@soba-cli.com
0643091225
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参加条件
男性・女性
選択基準
・変形性膝関節症に伴う機能障害の患者であること・同意取得時に20歳以上であること・当院にて変形性膝関節症と診断され、3か月以上の十分な保険適応の標準的保存療法(ヒアルロン酸注射及び理学療法)を実施するも改善が見られないこと・3か月以上の標準的保存療法実施後、Visual analogue scaleによるの値が40以上であること・人工関節置換術および骨切り術を希望しないこと・この研究について十分な説明を受けた後、本人より文書にて同意を得られること・決められたスケジュールを遵守可能であること
除外基準
治験内容
介入研究
S-ADSCs移植の有効性評価として、VASの聴取による疼痛評価及びKOOS評価、MRI画像評価を実施する。VAS及びKOOSの評価は登録時及びS-ADSCs移植後4週目、12週目、26週目に実施する。MRI検査は登録時並びに26週目に実施する。MRIの撮影条件はPDとT2スターMERGEなどの通常撮影及びT2マッピングの2種類とする。評価はMRI osteoarthritis knee score(MOAKS)としてBone marrow lesion、軟骨欠損、骨棘、滑膜炎、関節水腫を評価すると共に、T2マッピングによる軟骨評価を行う。
① S-ADSCs移植後26週の安全性有害事象発現割合有害事象について、それぞれCTCAE v5.0-JCOGによる細胞移植後の最悪Gradeの頻度を求める。② S-ADSCs移植後26週の有効性S-ADSCs移植の有効性評価として、WOMACを実施する。WOMACの評価は登録時及びS-ADSCs移植後4週目、12週目、26週目に実施する。
利用する医薬品等
販売名
組織情報
医療法人再生会 そばじまクリニック
大阪府東大阪市荒本北2-2-6 クリニックコート東野1F,2F,3F
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