急性心不全におけるエンパグリフロジンの有効性・安全性検証試験

臨床研究

目的

急性心不全患者を対象に、通常治療に加えてエンパグリフロジン10mgを内服することがプラセボと比較して、90日以内の死亡、90日以内の心不全再入院、入院中の心不全再増悪、治療開始後48時間までの尿量の階層化複合エンドポイントを改善することを検討する

基本情報

募集ステータス
募集中

対象疾患

情報なし

参加条件

性別

男性・女性


年齢

20歳 以上90歳 未満


選択基準

下記の選択基準を満たす患者を、来院から12時間以内にランダム化する。① 年齢満20歳から90歳未満② 急性心不全の診断で入院の上、静注ループ利尿薬での治療を必要とする症例であり、かつ以下の全てを満たすものi. 安静時もしくは軽度の労作で誘発される呼吸困難ii. 頚静脈怒張、肺ラ音、下腿浮腫、単純写真による肺うっ血像のうち2つ以上を満たすものiii. 入院時に洞調律である患者はBNP ≥ 350 pg/mL もしくは NT-proBNP ≥ 1400 pg/mL、心房細動である患者はBNP ≥ 500 pg/mL もしくは NT-proBNP ≥ 2000 pg/mLであること。ただし、アンジオテンシン受容体ネプリライシン阻害薬内服患者においてはNT-proBNPの基準値のみ適応される。③ 下記のうち少なくとも1つを満たすことi. eGFRが 20 mL/min/1.72m^2以上60 mL/min/1.72m^2未満である。計算式はModification of the CKD Epidemiology Collaboration (CKD-EPI) Equation for Japaneseを用いる。ii. 入院前までループ利尿薬をフロセミド換算量で40mg/日以上内服している。フロセミド以外のループ利尿薬を内服している場合はフロセミド内服20 mg = アゾセミド内服30 mg = トラセミド内服5 mgと換算する。iii. 入院後に適切な量のフロセミドの静脈注射施行後の反応尿量が300 mL/2時間未満である。フロセミド静脈注射の適切な一回投与用量は、入院前までにループ利尿薬を定時内服していなければ20 mg, 内服していればフロセミド換算量での内服の1日量と同量もしくはそれ以上する。④ 研究参加に対して本人から文書による同意が得られた患者


除外基準

① 入院時eGFR< 20 mL/min/1.73m^2② 入院前3ヵ月以内にSGLT2阻害薬を服用している③ 1型糖尿病④ 収縮期血圧 90 mmHg未満⑤ 入院時から48時間以内に新規にサイアザイド、トルバプタンまたはカルペリチドによる治療を必要とする事が予想される⑥ 体液貯留が主たる原因でない急性心不全入院(例:持続性の心室頻拍や心室応答レート130以上の持続性の心房細動・心房粗動、心室応答レート45未満の持続性の徐脈、感染、重度の貧血、COPDの急性増悪など)⑦ 急性冠症候群、肺血栓塞栓症、脳血管障害が今回の入院の主な原因である⑧ ケトアシドーシスもしくは高浸透圧性高血糖のリスクがある⑨ 腹膜透析を含む透析患者、もしくは入院時に透析導入が予定される患者⑩ 妊婦もしくは授乳婦⑪ 30日以内に以下の治療の介入を受けていること。心血管手術(例:冠動脈バイパス術、心臓弁膜症手術、経カテーテル大動脈弁留置術、経皮的冠動脈形成術、経皮的僧帽弁接合不全修復術など。担当者の判断でこれら以外も含む)、植込み型除細動器、両心室ペーシング機能付埋込型除細動、植込み型補助人工心臓植込みなど⑫ 90日以内に急性冠症候群、脳梗塞、一過性脳虚血発作の診断を受けていること⑬ 90日以内に失神を伴う心室頻拍を指摘されていること⑭ 心臓移植後の患者、もしくは心臓移植申請済みで今回の治療中に移植を受けることが予想される患者、すでに植込み型補助人工心臓植込み後である患者、今回の治療中に植込み型補助人工心臓が必要となることが予想される患者、緩和療法に移行することが予想される患者。スクリーニング時に挿管管理中もしくは入院後48時間以内に挿管管理を要すると予想される患者⑯ 重度の心臓弁膜症により、今後開胸もしくはカテーテルによる治療を受けることが予想される(心機能の低下による二次性の僧帽弁逆流もしくは二次性の三尖弁逆流は心臓手術もしくはカテーテル治療が計画されていない限りは除外の理由にならない)⑰ アミロイドーシス、心サルコイドーシス、ヘモクロマトーシス、Fabry病、筋ジストロフィーなどの二次性心筋症と診断されている患者。たこつぼ心筋症、閉塞性肥大型心筋症、複雑な先天性心疾患(担当医師の判断による)、心膜収縮による心不全⑱ 6ヶ月以内に産褥心筋症の診断を受けていること活動性の心筋炎⑳ コントロールされていない甲状腺疾患をもつこと㉑ 急性の心臓の構造的異常(腱索断裂による急性僧帽弁逆流など)㉒ 有症状の徐脈もしくは完全房室ブロックがあり、入院時に一時的ペースメーカ植え込みによる治療を受けていること、または今後一時的ペースメーカ植え込みによる治療が必要になると考えられる患者。ただしすでに恒久型ペースメーカ植え込みよる治療を受けている場合は除外基準には該当しない。㉓ 重篤な肝障害(ASTALT、もしくはALPの正常上限の3倍以上の上昇)、もしくは静脈瘤などの門脈圧亢進症の所見を伴う肝硬変㉔ DSM-Vのアルコール使用障害診断基準の軽度以上に判定された患者㉕ 2年以内に診断された活動性の悪性腫瘍もしくはその疑い㉖ 心不全以外の、予後が1年以上見込めない併存疾患㉗ 他の薬剤による臨床試験に入院の30日前に参加している スクリーニング時点で絶食管理が必要と考えられる患者㉙ その他、患者の安全もしくはプロトコール順守を妨げると考えられる状況㉚ その他、研究責任医師又は研究分担医師により不適と判断された患者

治験内容

介入研究


主要結果評価方法

ランダム化後90日以内の死亡、ランダム化後90日以内の心不全再入院、入院中の心不全再増悪、治療開始後48時間までの尿量の階層化複合エンドポイントにおけるwin ratio


第二結果評価方法

キーセカンダリーエンドポイント1) ランダム化後90日以内の死亡、ランダム化後90日以内の心不全再入院、入院中の心不全再増悪の階層化複合エンドポイントにおけるwin ratio2) 入院中の心不全再増悪、ランダム化後90日以内の死亡、心不全再入院、心不全増悪による緊急受診、退院後の利尿薬治療の強化、退院後のNYHA分類の悪化の複合エンドポイント3) NT-proBNPのランダム化後と48時間後までの幾何平均変化率の群間差4) 治療開始後48時間時点までの尿量で規定した40 mg静注フロセミド当たりの利尿薬反応性5) ランダム化30日後と90日後における Kansas City Cardiomyopathy Questionnaire total symptom score (KCCQ-TSS)のランダム化後からの5ポイント以上の改善セカンダリーエンドポイント1) 血行動態安定化までの時間2) 入院中の心不全再増悪3) ランダム化後90日以内の心不全再入院4) ランダム化後90日以内の死亡5) 治療開始後48時間までの尿量6) ランダム化後90日以内の心血管死亡7) 呼吸困難のvisual analog scale (VAS)のランダム化後から24, 48時間後までの変化8) 高感度トロポニンTのランダム化後と48時間後までの幾何平均変化率の群間差9) KCCQ-TSSのランダム化後から30日後、90日後までの変化10) ランダム化後90日以内の腎代替療法 (限外ろ過、血液ろ過、血液透析)、腎移植、糸球体ろ過量(estimated glomerular filtration rate, eGFR) < 15 mL/min/1.73m2, 初回のサンプルと比較して50%以上のeGFRの低下、初回のサンプルと比較してクレアチニン値の2倍以上の上昇の複合エンドポイント11) eGFRのランダム化後、24, 48時間、30日、90日後の推移

利用する医薬品等

一般名称

エンパグリフロジン


販売名

ジャディアンス