この治験は、HFnon-rEF症例にILRを植込み、退院後1年以内に新規に発症する不整脈の種類と頻度を調べ、ILRが心房細動を含む不整脈検出に有用かどうかを検証することを目的としています。また、この結果から、急性心不全後の治療戦略を構築するための情報や、今後の治療法の基礎資料を収集することも目的としています。
この治験に参加できる人は、20歳以上で男性でも女性でも大丈夫です。ただし、以下の条件を満たす必要があります。急性心不全や慢性心不全の急性増悪で入院したことがある人、同意書にサインする前の2週間以内に心臓の機能が40%以上ある人、または20歳以上の人です。一方、以下の条件を満たす人は参加できません。入院中に持続性心房細動や恒久的ペースメーカー植込み術の適応となる徐脈性不整脈が認められた人、入院中にデバイス治療(植込み型除細動器)やカテーテルアブレーションの適応となる不整脈を合併した人、ペースメーカーや植込み型除細動器などのデバイスが植込まれている人、悪性腫瘍等で推定予後1年未満と考えられる人、または主治医が不適当と判断した人です。
この治験は、心不全という病気を対象にした介入研究です。主な目的は、心房細動という症状が1年後に発生するかどうかを調べることです。また、心拍数が異常に高くなる上室性頻拍や心室頻拍、ポーズ、徐脈などの不整脈も評価します。さらに、全死亡や心不全再入院、急性冠症候群、脳卒中などの合併症も調べます。治療には、恒久的ペースメーカー移植術やABLなどの非薬物療法が適用されます。心電図による検査も行われ、不整脈の有無や回数、総検出時間を測定します。治験に参加する患者さんは、ILRという植込み型の機器を体内に埋め込まれます。治験の結果は、新しい治療法の開発に役立ちます。
介入研究
ILR植込みから1年後の新規発症(発作性心房細動の場合は再発)の心房細動*の有無
*ILRでは6分間以上持続する心房細動
130秒以上持続する心拍数(220−年齢)回/分以上の上室性頻拍*1
230秒以上持続する心拍数(220−年齢)回/分以上の心室頻拍*1
33秒以上のポーズ
4心拍数40回/分以下の徐脈
5発作性心房細動症例における1年間での心房細動burden(検出時間/総観察時間)と発生回数
6全死亡*2、心血管死亡*3、心不全再入院、急性冠症候群、脳卒中( 虚血性、出血性を問わない)
7恒久的ペースメーカー移植術やABL等の非薬物療法の適応となる不整脈 (日本循環器学会/日本不整脈心電学会合同ガイドライン不整脈非薬物治療ガイドライン(2018年改訂版)でClass IIa以上の適応) に対する適応内容と治療実施内容
8心電図(12誘導心電図/3分間記録/7日間ホルター心電図*4)による心房細動発生の検出
9 心電図(12誘導心電図/3分間記録/7日間ホルター心電図*4)による不整脈(上室性頻拍、心室頻拍、ポーズ、徐脈)発生の検出
*1 上室性頻拍 or 心室頻拍は波形を直接確認
*2 全ての原因による死亡
*3 心臓突然死、心筋梗塞、うっ血性心不全、不整脈、脳卒中(虚血/出血性のいずれも含む)による死亡
*4 測定開始から24時間までと記録されているすべての時間、2つの評価時点を用いる
#1~4,8,9に関しては不整脈の有無、回数及び総検出時間を測定。ILRでの総検出時間に関してはケアリンクシステムを用いて各イベントの合計を行う。
情報なし:
利用する薬品情報はありません
奈良県立医科大学附属病院
奈良県橿原市四条町840番地
治験の詳細を確認し、患者の方に合致しているかを診断してください
ご確認後、連絡が適切だと判断された場合は上記のお問い合わせ情報から担当の方にご連絡ください
Kibou は治験の募集・情報提供をすることを目的としたプラットフォームです。 治験情報の提供や、被験者の募集について詳しい資料の請求はお問い合わせフォームからお問い合わせください。